航空自衛隊がイラクで現在行っている米兵等の輸送活動は、他国の武力行使と一体化したものであり、
イラク特措法2条2項、同3項、かつ憲法9条1項に違反するとの画期的な違憲判断を示しました。
関連:
日経新聞 空自のイラク空輸違憲・名古屋高裁判断「武力行使と一体」
また、憲法前文の「平和的生存権」に対して、具体的権利性を認めたことは意義深いと評価されています。
憲法前文を根拠に裁判できる(裁判規範性)は認められないとのが、通説と習ったので、
驚きです。
平和的生存権に関する争いでは、
長沼ナイキ訴訟が有名のようです。
自衛隊の合憲性が問われた長沼ナイキ訴訟(1982年、札幌高裁)では、
一審では、平和的生存権が認められるもの、
自衛隊の違憲性について
判決は、砂川事件と同様に「本来は裁判の対象となり得るが、高度に政治性のある国家行為は、
極めて明白に違憲無効であると認められない限り、司法審査の範囲外にある」とする統治行為論を併記した。
(札幌高判昭51・8・5、行裁例集27・8・1175)
(引用:wikipedia 「長沼ナイキ事件」)
日弁連(日本弁護士連合会)会長声明(中略)
会長声明集 Subject:2008-04-18
名古屋高裁自衛隊イラク派遣差止訴訟判決に関する会長声明
昨日、名古屋高等裁判所は、いわゆる自衛隊イラク派遣差止訴訟判決において、航空自衛隊がアメリカからの要請によりクウェートからイラクのバグダッドへ武装した多国籍軍の兵員輸送を行っていることについて、バグダッドはイラク特措法にいう「戦闘地域」に該当し、この兵員輸送は他国による武力行使と一体化した行動であって、自らも武力の行使を行ったとの評価を受けざるを得ない行動であると判断した。そして、憲法9条についての政府解釈を前提とし、イラク特措法を合憲とした場合であっても、この兵員輸送は、武力行使を禁じたイラク特措法2条2項、活動地域を非戦闘地域に限定した同法同条3項に違反し、かつ憲法9条1項に違反するとの判断を示した。
そのうえで判決は、原告個人が訴えの根拠とした憲法前文の平和的生存権は、全ての基本的人権の基礎にあってその享有を可能ならしめる基底的権利であり、単に憲法の基本的精神や理念を表明したにとどまるものではなく、憲法上の法的な権利として、その侵害に対しては裁判所に対して救済を求めることができる場合がある具体的な権利であると判断した。
2008(平成20)年4月18日
日本弁護士連合会
会長 宮﨑 誠
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